2009年3月21日土曜日

「スクール」 スーパートランプ

原題:「School」

■「Crime of the Century
 (クライム・オブ・ザ・センチュリー)」収録






朝きみが見える 学校へ行くときだ
教科書を忘れちゃだめよ 行動規範を学必要があるのわかってるでしょ
先生はみんなに遊ぶのは止めて 課題をどんどん進めるようにと言う
とっても良い子のジョニーみたいになりなさい 彼は決して嫌がらないわ
- 彼は順調に進んでいるわ!

学校が終わると きみは公園で遊ぶ
遅くなりすぎないでね 暗くなる前に帰るのよ
皆はきみに ふらふらしてないで人生について学ぶんだと言う
そして私たちのような大人になりなさいって - うまくやっていきたいだろって
- そしてきみは不信感でいっぱいになる

これをしちゃダメ あれをしちゃダメ
皆どうしようとしてるんだ?
- 良い子になりなさい

皆は大事なことが何なのか知っているのかな?
文句を言ってはダメよ、皆歳をとっていて賢いの
皆が言う通りにしなさい
悪魔がやって来て、両目を持っていかれたくないでしょ?

たぶんぼくが きみが闘えばいいと思うのは間違いなんだろう
あるいはぼくの頭がおかしいのか 良い悪いの区別がつかないんだ
でもぼくは今でも生きていて このことだけは言いたいんだ
きみはそうしたいなら
きみがそれを見たいなら
きみがそうやって思いたいのなら
それはいつだってきみの自由だよ
- きみはうまくやっているのさ!


I can see you in the morning when you go to school
Don't forget your books, you know you've got to learn the golden rule,
Teacher tells you stop your play and get on with your work
And be like Johnnie - too-good, well don't you know he never shirks
- he's coming along!

After School is over you're playing in the park
Don't be out too late, don't let it get too dark
They tell you not to hang around and learn what life's about
And grow up just like them - won't you let it work it out
- and you're full of doubt

Don't do this and don't do that
What are they trying to do?
- Make a good boy of you

Do they know where it's at?
Don't criticize, they're old and wise
Do as they tell you to
Don't want the devil to
Come and put out your eyes

Maybe I'm mistaken expecting you to fight
Or maybe I'm just crazy, I don't know wrong from right
But while I am still living, I've just got this to say
It's always up to you if you want to be that
want to see that
want to see that way
- you're coming along!

【解説】
ツインボーカル、ツインキーボードを特徴とするイギリスのバンド、スーパートランプ(Supertramp)の1974年の作品「Crime Of The Century」の最初の曲である。高音で繊細なロジャー・ホジソン(Roger Hodgson)と低音でちょっとユルい感じのリック・デイヴィス(Rick Davis)という、それぞれの個性あるボーカルが魅力。

プログレッシヴ・ロックに括るには、ポップな曲が並ぶ。しかし演奏面でも内容的には充実している。最後のアルバムタイトル曲は、後半ピアノのドラマティックな響きにサックスソロが入る感動的な曲。

この「School」はロジャーが歌っている。ノリがよいリズムに
ポップでメランコリックなメロディー、そしてハーモニカソロで始まりSEが入り、曲間の演奏にも奥行きのある曲構成。やはり一筋縄では行かない、作り込まれている一曲。

この歌詞には「I」(わたし)の視点で、学校へ通う「you」(きみ)を述べた文、「you」が周りの大人、あるいは先生たち「they」(彼ら)から言われている言葉(あるいはお小言)、そして家で親から言われている言葉の3種類の文が混ざっている。そうした視点の変化が、簡潔な表現と臨場感を生んでいる。

例えば第1連の1行目は、第三者としての「I」が「you」を見て述べているが、2行目の命令文はは親が「you」に言っている言葉、4行目は3行目に出てくる先生が言っている命令文。ちなみにJohnnie-too-goodはロックンロールの名曲「Johnny B. Goode」のシャレかな。Johnny B.Goodeは人名だけど、ここでは「良すぎるくらいいい子のジョニー」みたいになれ(be like〜)と言っている。

「I」と「you」の関係はわからない。でも「I」は、「you」が親や先生から、言われたことは
無批判に受け入れるようにと言われていること、そして「you」が「full of doubt」(不信感で一杯になっている)ことを知っている。だから、言われたことに従ってばかりいないで、闘うんだと本当は言いたい。でも自分でもよくわからない。ただ悪魔に両目を引っこ抜かれたりせずに、まだ生きている大人として、これでけは言っておきたいと言う。どうするかは結局「it's always up to you」(いつだって君が決めること)なんだよと。

闘えと命ずることは、結局言うことを聞けと命ずる大人と同じ。押しつけでしかない。「I」はたぶんそれがわかっている。生きることはそんなに単純じゃないこともわかっている。その控えめさというか、正直さが「you」を見つめる優しさとして現れている気がする。

不思議な魅力を持った曲。というかSupertramp自体が不思議な魅力を持ったバンド。「Breakfast In America」が後に大ヒットするけれど、不思議な魅力はこのアルバムの方が上でしょう。



2 件のコメント:

  1. はじめまして、トミヤンと申します。

    当方、まったく英語が苦手というか勉強全般がダメでしたので、
    洋楽好きなのですが、どうしても音から入ってしまいます。
    特にプログレが好きでしたので、よけいに難解でした(笑)。
    そんな訳で、ちょくちょくおじゃまして、なるほどと感心しているしだいです。

    スーパートランプも大好きでしたので、意味がわかって助かりました。
    これからもいろいろと参考にさせていただきます。
    よろしくお願いいたします。

    当方のスーパートランプの記事です。
    http://british-adult.seesaa.net/article/109967703.html?1237627958

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  2. コメントありがとうございます!
    少しでもお役に立ててうれしいです!
    スーパートランプ、いいですよね〜。
    ちょっと田舎臭いというか、単純なポップソングからどうしてもはみ出したくなっちゃうようなところとか。
    「School」はイントロからボーカルが入る直前、学校の女生徒かな、叫び声(金切り声)をあげます。そこからして普通のポップソングじゃないです。そしてもうこの曲のとりこです。
    記事も拝見させていただきました。映像作られたのですね、すばらしい!
    プログレ記事は「THRaKaTTaK」(http://magic-prog-papa.blogspot.com/)という別のブログでも取り上げています。よろしければお越し下さい。

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