2009年9月29日火曜日

「サムデイ」レフュジー

原題:Someday / Refugee

レフュジー(Refugee)収録







「いつの日か」

いつの日か

僕は出て行くだろう
バッグに荷物を詰めて
飛行機に乗り込み
太陽に向って一直線に
突進するだろう
もうわかってることさ

いつの日か
僕は背を向け
どらにカギをかけ
痛みを捨て去るだろう
そして新しく平和を手に入れ
船で旅立つんだ
もうわかってることさ

いつの日か 君は痛みを感じるだろう
いつの日か 君は痛みを感じるだろう

いつの日か 君は痛みを感じるだろう
いつの日か 君は痛みを感じるだろう

いつの日か
僕は道をみつけ
立ち上がり
ドアから外へ出て行くだろう
全ての痛みを君に残していこう
それは君が僕に与えたもの
一曲の歌に包み込んでおこう
もうわかっていることさ

いつの日か
君はその日がくることを知るだろう
君はその痛みを知るだろう
それはこの曲の中にある
そして僕は
太陽に向って一直線に
突進するだろう
そう 君もわかることさ

いつの日か君も

いつの日か 君は痛みを感じるだろう
いつの日か 君は痛みを感じるだろう

いつの日か 君は痛みを感じるだろう
いつの日か 君は痛みを感じるだろう


Someday
I'll go away
Pack my bag
Get on a plane
I'll smash right through
Right into the sun
And I know that

Someday
I'll turn my back
Lock the house
And give up the pain
And I'll go and take my peace
Gonna sail away
And I know that

Some-day you're gonna feel the pain
Some-day you're gonna feel the pain

Some-day you're gonna feel the pain
Some-day you're gonna feel the pain

Someday
I'll find a way
Get on my feet
Walk out the door
And I'll leave you all the pain
That you gave to me
Wrapped up in a song
And I know that

Someday
You'll know the day
You'll know the pain
It's right here in this song
And I'll smash right through
Straight to the sun
And you'll know that

Some-day you

Some-day you're gonna feel the pain
Some-day you're gonna feel the pain

Some-day you're gonna feel the pain
Some-day you're gonna feel the pain

【メモ】
Yesのメンバーとして「Relayer(リレイヤー)」という傑作アルバムを作り上げることになるPatrick Moraz(パトリック・モラーツ)が、Yes加入以前に在籍していたバンドRefugee(レフュジー)唯一のアルバムから。アルバム1曲目がインストゥルメンタルなので、最初のボーカル曲となる。

RefugeeはThe Nice(ザ・ナイス)というキーボードトリオから、
Keith Emerson(キース・エマーソン)がEL&P結成のために抜けたため、その後釜としてPartickを加入させ、“第2のナイス”とするべく生まれたバンドであった。したがってキーボード、ベース、ドラムスのトリオ編成で、ベースのLee Jackson(リー・ジャクソン)がボーカルを取っている。

曲はLeeのちょっとあか抜けない感じの声で歌われるが、曲はPatrickのエレクトリク・ピアノ、シンセサイザー、メロトロンなどの多彩なキーボードによりポップな印象のわりにダイナミックな演奏が聴ける。

この力強さが歌詞とも呼応している。「僕」の決意が自分自身へ向けられているのと同時に「君」へと向けられている歌である。曲調は新しい世界が開けていくような旅立ちの瞬間を思わせるものだ。

「僕」は「飛行機に乗り込み太陽に向って突き進む」ことや「船に乗って旅立つ」など、「新しい平和」を手に入れる希望に満ちた未来を描く。

しかしそれは現実的な話としては「君が僕に与えた痛み」から抜け出そうとする試みに過ぎない。いつかその痛みを残して自分は自分の足で新しい世界へと出て行こう、そう言っているだけなのだ。

その痛みすら「君」は知らない。自分が出て行くことで「知ることになるだろう(You'll know the pain)」と「僕」が思っているだけだ。

そして何よりも興味深いのはタイトルそのもの「いつの日か(someday)」である。つまりここで「僕」が実行しようとしているのは、今これからのことではない。決心がついたことではないのだ。「いつの日か」そうしようと思っている、
あるいは「もうわかっていることさ(And I know that)」とわざわざ繰り返すあたりは、そうしようと自分に言い聞かせているかのようでもある。まだ夢のような話なのだ。

つまり現実には、「僕」は「君」におそらく心の「痛み(pain)」を与えられたまま「立ち上がる(get on my feet)」こともできずにおり、そのことを「君」は知らない。「いつの日か」君は僕のこの「痛み」を知るだろうと思っているだけなのである。

「君」とは誰か。やはり恋人であろう。「君」は僕の痛みを知らないということは片思いなのかもしれない。しかし家から出て行くという表現は、現在の自分から抜け出すという比喩として使われているだけでなく、どことなく「君」と共同生活をしていることを感じさせる。その君をを置いて、「僕」一人出て行くんだと言っているように思えるのだ。

愛した相手からの裏切りなのか、心のすれ違いなのか。希望に満ちた曲調とは裏腹に、そこにはある意味煮え切らない男の姿、あるいはうちひしがれた男の姿が浮かぶ。

そのちょっと情けない雰囲気にLeeの歌声がハマっていて、どこかしらコミカルですらある。それをPatrickのキーボードが美しくアレンジしているので、現実より夢の部分に音楽的な膨らみが付き、希望に満ちたような雰囲気にまでたどり着いてしまった不思議な曲だとも言えよう。

すべてはあくまで「いつの日か(someday)」なのに。

 

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