2009年11月21日土曜日

「悪の教典 #9 第1印象 パート2」エマーソン、レイク&パーマー


原題:Karn Evil #9 1st Impression-part 2 / Emerson, Lake & Palmer






終わりの無いショーにまた戻ってきてくれてありがとう、みなさん
来てもらえるのならとってもうれしい、中へどうぞ、中へどうぞ

ガラスの向こうに立っているのは本物の草の葉だよ
通り過ぎるときには気をつけて、さあ進んだ、進んだ

中へどうぞ、ショーがもう始まるよ
みなさんの頭を吹っ飛ばすのは間違いなし
安心して払ったお金だけの価値があることを信じておくれ
天国でも地獄でも、この世においても最高のショーだよ
このショーを見なきゃ、これは発電機みたいなもの
このショーを見なきゃ、これはロックンロールさ

ちょうど目の前に天国からの笑い声が見えるよ
彼は笑って、ついには泣き出して、そして死んじまう、死んじまうんだ

中へどうぞ、ショーがもう始まるよ
みなさんの頭を吹っ飛ばすのは間違いなし
このショーを見なきゃ、これは発電機みたいなもの
このショーを見なきゃ、これはロックンロールさ

まもなワセリンで光り輝いたくジプシーの女王が
断頭台の上でパフォーマンスだ、何と言う光景、何と言う光景
演台の次の出番にはどうかみなさん手を伸ばしておくれ
アレクサンダーズ・ラグタイム・バンドの登場だ、ディキシーランド、ディキシーランドだよ

寄ってらっしゃい、寄ってらっしゃい
ショーを見ておくれ

腰掛けの上でパフォーマンスしながら、よだれをたらすような光景を見せてあげるよ
7人の処女と1匹のラバ、落ち着いて、落ち着いて
わかってもらえたかな、お見せしてきた展示物は
全部わたしたちだけのもの、すべてわたしたちだけ、わたしたちだけだよ

ショーを見に来ておくれ、ショーを見に来ておくれ
ショーを見に来ておくれ
ショーを見ておくれ


Welcome back my friends to the show that never ends
We're so glad you could attend, come inside, come inside
There behind a glass stands a real blade of grass
Be careful as you pass,.move along, move along

Come inside, the show's about to start
Guaranteed to blow your head apart
Rest assured you'll get your money's worth
Greatest show in Heaven, Hell or Earth
You've got to see the show, it's a dynamo
You've got to see the show, it's rock and roll, oh

Right before your eyes see the laughter from the skies
And he laughs until he cries, then he dies, then he dies

Come inside, the show's about to start
Guaranteed to blow your head apart
You've got to see the show, it's a dynamo
You've got to see the show, it's rock and roll, oh

Soon the Gypsy Queen in a glaze of vaseline
Will perform on guillotine,
what a scene, what a scene
Next upon the stand will you please extend a hand
To Alexander's Ragtime Band, Dixieland, Dixieland

Roll up, roll up, roll up
See the show

Performing on a stool we've a sight to make you drool
Seven virgins and a mule, keep it cool, keep it cool
We would like it to be known the exhibits that were shown
Were exclusively our own, all our own, all our own

Come and see the show, come and see the show
Come and see the show
See the show

【メモ】
「第1印象」のパート2である。パート1後半の見世物小屋の客引きの言葉が引き続き語られて行く。冒頭「ショーに戻って来てくれて」とあるのは、LP時代にA面最後で一旦切れた後、引き続きB面を聴いてくれたことを想定した口上であろう。

客引き口上なので、調子良くしゃべることもあって韻を揃えているのはパート1後半から引き続き目立つところ。そのため韻を優先して内容的には良くわからない、あるいはとんでもないようなことを言っていたりするのも同じ。

パート1では最初の呼び込み文句から「show」と「know」と韻を踏んでいる。さらに「shocks」と「cocks」と「box」、「bars」と「jars」と「spectacular」、「speciality」と「see」と「misery」、「Vaudeville」と「till」と「thrill」と言った具合。

パート2では、「glass」と「grass」と「pass」「start」と「apart」、「worth」と「Earth」、「skies」と「dies」 、「start」と「apart」、「vaseline」と「guillotine」、「hand」と「Dixieland」、「drool」と「cool」、「shown」と「own」となる。「dynamo」と「rock and roll, oh」を加えてもいいかもしれない。

そしてショーのことを「It's a dynamo」と言う。「発電機みたいなもの」と訳したが、イメージは活力や生命力、エネルギーを生み出すものだ。そしてそれは「It's a rock and roll(それはロックンロールさ)」と言い換えている。

つまりロックが人々にエネルギーを与えるということがここで述べられているのだ。パート1での解釈に沿って考えれば、支配され非人間的な扱いをされる時代に抗するものの象徴として、見世物小屋の猥雑な光景が登場し、ロックもその象徴であることがここで示される。

そして笑い、泣き、死んでいくという、人として自然な一生の描写。見世物小屋の呼び込みでありながら、管理され裏切られ、苦しめられ続けている人々に力を与えようとするかのような執拗な呼びかけ。

パート2は人々に自由を取り戻させようとするパート1前半の「わたし」の別の姿。

と同時に、新しい音楽を作り出そうと格闘するEL&P自身の姿をもダブらせているのかもしれない。「お見せしてきたものは、わたしたちだけのもの」という表現は、新しい世界を切り開いているという彼らの自負の現れた言葉とも言えそうだ。

ちなみに「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」というのは、アーヴィン・バーリンが1911年に実際に作られた曲名で、ニューオリンズジャズの重要なレパートリー。したがって「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」という曲が次のステージで始まると取っても良いかもしれないが、ここは見世物小屋らしく架空の「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」が登場するというふうに訳してみた。

さてここまでの「第1印象」はパート1、パート2ともにベース、ボーカル、ギター担当のグレッグ・レイクによる歌詞である。「 第2印象」はキース・エマーソンのピアノによるインストゥルメンタルなので、歌詞はラストの「第3印象」につながっていく。

圧政者と救済者、支配と自由、人間性の回復の問題はどう決着していくのか。「第3印象」には歌詞の作者に、あのキング・クリムゾンで歌詞を担当していたピート・シンフィールドが参加する。

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