原題:Autobahn
ぼくらはアウトバーンをドライブ、ドライブ、ドライブ
ぼくらの前には広い谷
太陽はギラギラと輝いている
道路は灰色の帯に
白い縞模様に緑の縁取り
ぼくらはラジオのスイッチを入れる
そこから流れ出る音は:
ぼくらはアウトバーンをドライブ
We are driving are driving driving on the Autobahn
Before us is a wide valley
The sun is shining with glittering rays
The road is a gray band
White stripes, green edge
We are switching to the radio
From the speaker it sounds:
We are driving on the Autobahn ...
Before us is a wide valley
The sun is shining with glittering rays
The road is a gray band
White stripes, green edge
We are switching to the radio
From the speaker it sounds:
We are driving on the Autobahn ...
(英訳はGoogle翻訳によるものです)
【メモ】
ドイツのバンドKraftwerk(クラフトワーク:独読みだと“クラフトヴェルク”、『発電所(power station)』の意)によって1974年に発表された大ヒット作。ドイツ語の「autobahn」は英語の「high way」(高速道路)にあたる言葉だが、大文字で始まる「Autobahn」はドイツ・オーストリア・スイスを通る自動車専用高速道路を指す固有名詞である。
そして本作のアルバムタイトル曲は、LPの片面すべてを使った22分を越える大曲である。しかし「大曲」という言葉からイメージされるような大仰な展開も凝った仕掛けも、緩急織り交ぜた演奏の妙もない。淡々としたシンセサイザーによるエレクトロ・ビートの反復やシンセサイザーによるドップラー効果のような効果音が、聴く者をアウトバーンを疾走する車の中にいるような感覚にさせ、ある種のドラッグ感覚に近い高揚感や酩酊感をもたらす作品なのだ。
アウトバーンを走るということ自体は当時特別なことではなかったわけだが、この音には発売時のジャケット(右のジャケットはリマスター時のもの)の絵も含めて、1960年代頃に描かれた夢見る未来の図のような、不思議な感覚があった。アウトバーン自体が一部を除き速度無制限道路として有名であり、それがまた高速で移動する快楽の際限ない拡大をイメージさせる。
そこで歌われる歌の内容も単純である。思想も感情も思索も苦悩もない。ただ目の前の光景に気持ち良く吸い込まれていくのに身を任せているかのような感じだ。
最初の一行で現在「ぼくら」の置かれた状況が説明される。後は感覚的な描写である。視界に入ってくるのは「広々とした谷」は輝く太陽の光だ。延々と続く高速道路は「灰色の帯/白い縞/緑の縁」と抽象化して描写される。 ラジオのスイッチを入れると、流れてくるのは「ぼくらはアウトバーンをドライブ」という言葉。ここではラジオからの音のようにイコライズされた声が響く。視覚と聴覚だけの世界。
ここでは歌詞は何かを暗示したり物語ったりするものではなく、逆にそこに物語はないことを示すような役割を担っているかのようである。
テクノ・ミュージックの祖と言われたりもするが、ここで聴ける音は思いの外アナログである。フルート、ギター、ピアノなどの音が切れ切れに、あるいは変調されて流れていく。それがまた今聴き直すと逆に彼らのオリジナリティとして感じられる。 名作である。
そこで歌われる歌の内容も単純である。思想も感情も思索も苦悩もない。ただ目の前の光景に気持ち良く吸い込まれていくのに身を任せているかのような感じだ。
最初の一行で現在「ぼくら」の置かれた状況が説明される。後は感覚的な描写である。視界に入ってくるのは「広々とした谷」は輝く太陽の光だ。延々と続く高速道路は「灰色の帯/白い縞/緑の縁」と抽象化して描写される。 ラジオのスイッチを入れると、流れてくるのは「ぼくらはアウトバーンをドライブ」という言葉。ここではラジオからの音のようにイコライズされた声が響く。視覚と聴覚だけの世界。
ここでは歌詞は何かを暗示したり物語ったりするものではなく、逆にそこに物語はないことを示すような役割を担っているかのようである。
テクノ・ミュージックの祖と言われたりもするが、ここで聴ける音は思いの外アナログである。フルート、ギター、ピアノなどの音が切れ切れに、あるいは変調されて流れていく。それがまた今聴き直すと逆に彼らのオリジナリティとして感じられる。 名作である。
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