原題:Goin' Away
■「恐るべき静寂」(TAI PHONG)収録
Goin' Away / 旅立ち
僕は行くよ
行き先はわからない
でもそんなことは問題じゃない
とにかく言えるのは
世界を見たい
毎日新しい街を見て回りたいってことだ
どこであれ ここよりましだろう
僕をバカだと皆は言うだろう
僕はうまくいかないかもしれない
でも皆はわかっていないんだ
自分たちがただじっと祈っているだけだってことを
旅立ち
新しい友や人々との出会い
行く先々で
どんな人と出会うかなんて分からない
新しい愛も残していきたい
そうすれば様々な感情が最後に流れ出すことができるから
どこであれ ここよりましだろう
僕をバカだと皆は言うだろう
僕はうまくいかないかもしれない
でも皆はわかっていないんだ
自分たちがただ祈ってじっと待っているだけだってことを
僕は自分の道を進む
そして新しく何かを始めることを
そして心を開くことを学ぶんだ
僕は自分の道を進む
空高く飛ぶ日が来るのを待ちながら
今とは違った空や木を見るだろう
まるで朝の陽の光を浴びた心の中のように
長い時と長い努力が必要だろう
でも希望を持つことを学びたいんだ
やり続けるには十分な理由さ
そしてもしいつの日か道ばたで
ちょっと落ち込んでいる僕を見かけても
あまりに重い荷物を背にして
僕が疲れて弱りきっていても
間違っていたじゃないかなんて言わないでくれ
まっすぐ故郷へ帰りななんて言わないでくれ
そう思っても黙って笑ってくれる方が意味があるだろう
あるいはもう少しましなこととしては
行くべき道を示し
「さようなら、またいつか会いましょう」と言ってくれないか
そして僕のことは知らないと言ってくれないか
決して悪いようにはしないから
I'm going away
I don't know where
But it doesn't matter
Any way I can say
I want to see the world
Another city every day
Anywhere's better than here
They say I'm fool
And I will fail
But they can't understand
They'er just waiting and praying
Goin' away
Meeting new friends and poeple
I didn't know they could be
On my way
I want to leave a new love
Then feelings finally can pour
Anywhere's better than here
They say I'm a fool
And I will fail
But they can't understand
They're just praying and waiting
Oh I'm on my way
I'm gonna learn a new start
And open my heat
Oh I'm on my way
Waiting for the day
When I'll find I can fly
I'll look at another sky and a tree
As it is in my mind in a sunny morning
It will take a long time
And long work, yes I know
But I've got to learn hope
It's enough to go on
And if sometime you see me
Kind of blue along the road
If you see me down and tired
Carryin' such a heavy load
Don't say I was wrong
Don't say I should come straight home
It would be mean to be laughing that way
Or doing me one better
So just show me the way
say au revoir tomorrow
Tell me you haven't seen me
And you I won't ever do wrong
【メモ】
まず手元のCDのブックレットに書かれていた英語歌詞は、日本版LPと同じLinda Hennrickという方によって聴いて書き取られたものである。しかしCDブックレットはLPの英文の一部が抜けていたり、単語が違っていたりしているため、ここで採用しているのはCD(1997年発売の国内版)ではなく、日本版LPのものを採用した。
ベトナム系フランス人を核として「Sister Jane(シスター・ジェーン)」などのシングルヒットも含まれたファースト・アルバム「Tai Phong(恐るべき静寂)」の最初の曲である。言わば最初にTai Phongの世界に触れる曲だ。2曲目が泣きの名曲「Sister Jane」なので、そちらの印象の方が強くなりがちだが、この曲も特異な声質のボーカルの魅力や、なまめかしく美しい中間部の二人のギターソロなど、曲としての完成度は高い。すでにTai Phongの魅力全開と言ってもよい。
そしてこの前向きな歌詞である。確かにある意味「Somewhere over the rainbow(虹の彼方に)」的な、ここではないどこかに自分の夢が叶う場所があるという、若者の抱きそうな思いを綴った内容ではある。
しかし「僕」は、その「どこか」を夢見ているだけではなく、そこを探して旅立とう(going away)としているのだ。「just waiting and paying(ただ座して祈っている)」だけじゃなく、自ら夢に向って行動しようとしているのだ。
「I will fail(うまくいかないかもしれない)」という恐れもある、さらにどこかの道ばたで「kind of blue(ちょっと落ち込んで)」いたり、もしかすると思い荷を運び「down and tired(弱り疲れて)」いるかもしれない。「heavy load」は生きて行くための苦悩として比喩的に使われていると考えてもいい。「down」は文字通り「倒れて」いるとも取れる。
しかしそんな「僕」を旅先で目にしたとしても、そら見たことかとか、すぐに故郷へ帰れとか言わないで欲しいと「僕」は言う。そう思っても、ただ「laughing(笑って)」くれと。あるいは、できるなら進む道を示してくれたらうれしいと。
そして「au revoir(good bye)」と言って手を貸さずに去って欲しいと。「tomorrow」は「明日」ではなく、「将来、いつか」と解釈した。
そして僕を「見知らぬ人(見たことの無い人)だと思って欲しい」、あるいは「見なかった(そこで会わなかった)ことにして欲しい」と「僕」は願う。
あくまで例えそれが大きな苦難であり、思い通りに行かない生活であっても、決してそこから逃げずに進んで行こうとしているのだ。故郷の知り合いの手助けもいらないし、手助けを必要としているように思われたりれ触れ回られたりしてほしくないのだ。
第2連で「leave a new love」とあるが、「love」には主に女性に対して使う場合に「恋人」という意味もある。「新しい恋」あるいは「新しくできた恋人」すらも残して行く覚悟なのだ。それがこれからの旅路における、自由な感情の発露を可能にしてくれるだろうから。
だから最終連で呼びかけている「you」は、この恋人のことを指しているのかもしれない。とすれば、この曲全体が、愛しい恋人への別れの歌だという捉え方もできる。自分のこれからの人生のために、自分の可能性を広げるために、今愛しい君とも別れて「僕」は旅に出る。そういう選択をしたんだという決意を伝える歌だとも言える。
ある意味男らしい歌。そして2曲目の「Sister Jane」がある意味女々しい歌。この落差もアルバム構成上の妙なのかもしれない。
■「恐るべき静寂」(TAI PHONG)収録
Goin' Away / 旅立ち
僕は行くよ
行き先はわからない
でもそんなことは問題じゃない
とにかく言えるのは
世界を見たい
毎日新しい街を見て回りたいってことだ
どこであれ ここよりましだろう
僕をバカだと皆は言うだろう
僕はうまくいかないかもしれない
でも皆はわかっていないんだ
自分たちがただじっと祈っているだけだってことを
旅立ち
新しい友や人々との出会い
行く先々で
どんな人と出会うかなんて分からない
新しい愛も残していきたい
そうすれば様々な感情が最後に流れ出すことができるから
どこであれ ここよりましだろう
僕をバカだと皆は言うだろう
僕はうまくいかないかもしれない
でも皆はわかっていないんだ
自分たちがただ祈ってじっと待っているだけだってことを
僕は自分の道を進む
そして新しく何かを始めることを
そして心を開くことを学ぶんだ
僕は自分の道を進む
空高く飛ぶ日が来るのを待ちながら
今とは違った空や木を見るだろう
まるで朝の陽の光を浴びた心の中のように
長い時と長い努力が必要だろう
でも希望を持つことを学びたいんだ
やり続けるには十分な理由さ
そしてもしいつの日か道ばたで
ちょっと落ち込んでいる僕を見かけても
あまりに重い荷物を背にして
僕が疲れて弱りきっていても
間違っていたじゃないかなんて言わないでくれ
まっすぐ故郷へ帰りななんて言わないでくれ
そう思っても黙って笑ってくれる方が意味があるだろう
あるいはもう少しましなこととしては
行くべき道を示し
「さようなら、またいつか会いましょう」と言ってくれないか
そして僕のことは知らないと言ってくれないか
決して悪いようにはしないから
I'm going away
I don't know where
But it doesn't matter
Any way I can say
I want to see the world
Another city every day
Anywhere's better than here
They say I'm fool
And I will fail
But they can't understand
They'er just waiting and praying
Goin' away
Meeting new friends and poeple
I didn't know they could be
On my way
I want to leave a new love
Then feelings finally can pour
Anywhere's better than here
They say I'm a fool
And I will fail
But they can't understand
They're just praying and waiting
Oh I'm on my way
I'm gonna learn a new start
And open my heat
Oh I'm on my way
Waiting for the day
When I'll find I can fly
I'll look at another sky and a tree
As it is in my mind in a sunny morning
It will take a long time
And long work, yes I know
But I've got to learn hope
It's enough to go on
And if sometime you see me
Kind of blue along the road
If you see me down and tired
Carryin' such a heavy load
Don't say I was wrong
Don't say I should come straight home
It would be mean to be laughing that way
Or doing me one better
So just show me the way
say au revoir tomorrow
Tell me you haven't seen me
And you I won't ever do wrong
【メモ】
まず手元のCDのブックレットに書かれていた英語歌詞は、日本版LPと同じLinda Hennrickという方によって聴いて書き取られたものである。しかしCDブックレットはLPの英文の一部が抜けていたり、単語が違っていたりしているため、ここで採用しているのはCD(1997年発売の国内版)ではなく、日本版LPのものを採用した。
ベトナム系フランス人を核として「Sister Jane(シスター・ジェーン)」などのシングルヒットも含まれたファースト・アルバム「Tai Phong(恐るべき静寂)」の最初の曲である。言わば最初にTai Phongの世界に触れる曲だ。2曲目が泣きの名曲「Sister Jane」なので、そちらの印象の方が強くなりがちだが、この曲も特異な声質のボーカルの魅力や、なまめかしく美しい中間部の二人のギターソロなど、曲としての完成度は高い。すでにTai Phongの魅力全開と言ってもよい。
そしてこの前向きな歌詞である。確かにある意味「Somewhere over the rainbow(虹の彼方に)」的な、ここではないどこかに自分の夢が叶う場所があるという、若者の抱きそうな思いを綴った内容ではある。
しかし「僕」は、その「どこか」を夢見ているだけではなく、そこを探して旅立とう(going away)としているのだ。「just waiting and paying(ただ座して祈っている)」だけじゃなく、自ら夢に向って行動しようとしているのだ。
「I will fail(うまくいかないかもしれない)」という恐れもある、さらにどこかの道ばたで「kind of blue(ちょっと落ち込んで)」いたり、もしかすると思い荷を運び「down and tired(弱り疲れて)」いるかもしれない。「heavy load」は生きて行くための苦悩として比喩的に使われていると考えてもいい。「down」は文字通り「倒れて」いるとも取れる。
しかしそんな「僕」を旅先で目にしたとしても、そら見たことかとか、すぐに故郷へ帰れとか言わないで欲しいと「僕」は言う。そう思っても、ただ「laughing(笑って)」くれと。あるいは、できるなら進む道を示してくれたらうれしいと。
そして「au revoir(good bye)」と言って手を貸さずに去って欲しいと。「tomorrow」は「明日」ではなく、「将来、いつか」と解釈した。
そして僕を「見知らぬ人(見たことの無い人)だと思って欲しい」、あるいは「見なかった(そこで会わなかった)ことにして欲しい」と「僕」は願う。
あくまで例えそれが大きな苦難であり、思い通りに行かない生活であっても、決してそこから逃げずに進んで行こうとしているのだ。故郷の知り合いの手助けもいらないし、手助けを必要としているように思われたりれ触れ回られたりしてほしくないのだ。
第2連で「leave a new love」とあるが、「love」には主に女性に対して使う場合に「恋人」という意味もある。「新しい恋」あるいは「新しくできた恋人」すらも残して行く覚悟なのだ。それがこれからの旅路における、自由な感情の発露を可能にしてくれるだろうから。
だから最終連で呼びかけている「you」は、この恋人のことを指しているのかもしれない。とすれば、この曲全体が、愛しい恋人への別れの歌だという捉え方もできる。自分のこれからの人生のために、自分の可能性を広げるために、今愛しい君とも別れて「僕」は旅に出る。そういう選択をしたんだという決意を伝える歌だとも言える。
ある意味男らしい歌。そして2曲目の「Sister Jane」がある意味女々しい歌。この落差もアルバム構成上の妙なのかもしれない。
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